「戦争体験」という教養 : 「わだつみ」の戦後史 (特集 : 戦争)
Published in Kyoto University Research Information Repository (Kyoto University) • Jan 31, 2010
NobleIDNI4P15W59R68S79
Authors:
良明 福間
Abstract
本稿では、戦没学徒の遺稿集『きけわだつみのこえ』の受容状況を検証しながら、戦争体験をめぐる社会意識の変容について考察する。『きけわだつみのこえ』は、一九四九年に東大組合出版部より発刊され、ベストセラーとなった。その後も長く読み継がれ、現在では「戦争体験」に関する一種の正典ともみなされている。だが、大学生というエリート層の手記は、なぜ、全国民的に受け入れられたのか。また、同書の「正典」としての社会的位置づけも、決して古いものではない。『きけわだつみのこえ』は一九五九年に再刊されたが、それは、大衆的な新書のシリーズである光文社カッパ・ブックスの一書としてであった。今日、広く流通している岩波文庫版の...
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