カントナリスモと歴史の利用--カントン・ムルシアーノを中心に
Published in Kyoto University Research Information Repository (Kyoto University) • Sep 30, 2010
NobleIDNI7P96W87R55S74
Authors:
信彦 菊池
Abstract
本稿では一八七三年スペイン第一共和制期に起こったカントナリスモと呼ばれる革命運動を取り上げた。カントナリスモは、その革命言説の曖昧さから、初期社会主義運動か否か、あるいは地域ナショナリズムか連邦共和主義かという多様な解釈の間で揺れ続けてきた。この解釈群に対し、本稿は歴史の利用という観点からその革命言説を分析することで革命像の転換を図った。その結果、カントナリストらは一六世紀のヘルマニアスの反乱を自身らの求める連邦主義の祖とみなし、その完遂を求めて歴史を利用していたこと。他方、彼らに対立した連邦共和党執行部の連邦主義は、カントナリストのそれとは大きく異なる歴史認識に基づいたものであったこと。さら...
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