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覚一本『平家物語』安徳天皇入水記事が示すもの : 厳島明神を介して、竜女、そして文殊菩薩へ

Published • Nov 20, 2014
NobleIDNI7P19W71R73S39
Authors:
加代子 小林
,
カヨコ コバヤシ
,
Kayoko Kobayashi

Abstract

覚一本『平家物語』は、安徳天皇が壇ノ浦に沈む直前の姿を、女児にも男児にも、また、人にも神にも見える異なる二つの姿で記す。背景には安徳天皇は厳島明神の化身という認識がある。覚一本の特徴は、他の諸本が厳島明神を女神とするのに対し、性別を超えてさまざまな姿に変じることを強調することである。一方、神仏習合の理論化の中で竜女文殊菩薩同体説があったことを考慮すれば、厳島明神、弁才天、竜女、文殊菩薩は同体で、いずれも『法華経』の救済をあらわす。覚一本の安徳天皇の姿は、これらの隠喩と見ることができる。

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